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何じゃそりゃ。   

教育関係の記事って、恐いですな。
どんなのでも目に留まってしまいます。

生徒に「私はバカ」と100回書かせた教師、無罪判決

生徒に「私はバカです」と100回書かせていた女性教師が虐待の罪に問われていたが、イタリアの法廷は無罪の判決を水曜日に下した。

この女性教師の氏名はプライバシー保護のため公開されていない。この様な文面を100回書かせた理由については、他の生徒がトイレに行こうとしたところ、この生徒が「同性愛者め!」などと罵倒しながら邪魔したため、お仕置きとしてやったと説明している。

生徒の両親は損害賠償として2万5000ユーロ(約416万円)を要求、検察側は2カ月の禁固刑を主張したが法廷での判決は無罪となった。

教師は、学校で同性愛者などと揶揄されたのが原因で自殺した若者のニュースが大きく報じられた直後であり、このお仕置きは適切だったと主張。また、同性愛者の権利保護団体も無罪を要求していたという。

無罪判決後、「私はこの生徒に恥をかかせてやろうと思っていたわけではありません」と女性教師は報道陣にコメント。

実際に生徒に書かせたのは「Io sono deficiente」という文。“deficiente”は本来「何かが欠けた」という意味だが、実際は「バカ」という意味合いで多く使用されている。
「この生徒やクラスメイトたちと話し合ったのです。バカという意味ではなく“欠けていた”という意味ですよと。事実、この生徒は友達に対する“思いやりに欠けていた”のですから」と教師は話している。



いやぁ~・・・うん、あのさぁ。
どこから言えば良いのやら。

最初にタイトルだけ読んだら「何じゃこりゃ!?」って思ったんです、教師に。
いくら何でも「バカ」はないだろう、と。
で、内容を読んだら、再び「何じゃこりゃ!?」って思ったんですよ。

100回書いたってだけで、400万円以上も請求できんのか、とか
お仕置きっていうけど、きっと日本じゃ体罰に思われるんだろーなぁ、とか
既に「クラスメイトたちと話し合った」って時点で、この生徒は随分と
クラスの中で気まずい思いをしたんじゃないかねぇ、とか
この生徒自身が、もともと問題児だったんじゃないかねぇ、とか

・・・。

でも、何となく想像がつくぞ。
裁判までに至った流れが。



もともと訴えた方の生徒(仮にA) は、日頃から何かとトラブルを起こしてて
その延長で、今回の発言をした。

しかし、可哀想なことに、その生徒は空気を読めなかったため
(大抵のトラブルメーカーって空気が読めないと思う)
周りから(教師含む) 思わぬ反感を買ってしまった。

で、Aとクラスメイトたちと話し合って "Io sono deficiente" って自分で
書けばAも自分の愚かな言動を認識するだろう、と思ったので実行した。
が、Aはそうではなかった。

ここでAはかなりの屈辱感を味わい、家に帰って親に訴える。
しかし、自分が引き起こした言動は忘れてる、かあるいは自分にマイナスに
なることは言えない。(なぜなら、怒られるから)

Aの言い分だけ聞いて怒った親は、裁判に訴えて出る。

多分、途中で何が引き金になったのかを知ったのだが、いかにせん、事が
大きくなりすぎたので(だって、同性愛者の権利保護団も出てるから)
退くに退けなくなった。


・・・と勝手に推測してみたのですが。
え。 そんなのはいらない? そうですか。


・・・うーん。
自分も、過去に 「そんなバカげたことがあるか」 って怒ったけど
それは生徒の行動に対してであって、生徒自身に使ったわけじゃない。
年齢の割に、あまりにも幼い行動を取ったから言ったんだけど。
(あれ。言い訳っぽく聞こえるな・・・汗)

それでも、やっぱり「バカ」って言葉は、子どもに言ってはいけないですね。
かなり自己嫌悪に陥りましたもん。
その後に「2度と使わないようにしよう」って思ったくらいなので。

やっぱり、子どもにはどんな状況であれ、「バカ」は使ってはいけないと
思います。
「おれ、バカだもん。」って言う生徒が沢山いるけど、自分で自分を否定
してしまうことほど、悲しいことはないです。
ましてや、身近な大人にそんな評価を口に出されるなんて。
子どもの可能性を摘んでしまうのと一緒のような気がして。

「自分の子どもを心から誉めるのは、その子どもの親しかいないの。
親戚や教師が自分の子どもを誉めるときは、いくらでもお世辞を言うよ。
お世辞に気づかないで喜んでる親の方が、どうかしてる。

親から『バカ』とか『できない』って言われた子どもは、誰が誉めるの。
悪かったときには、叱る。でも、叱り方にもいろいろあるでしょ。
そこで『バカ』ってことばは絶対に使っちゃいけないの。」


・・・って何かの折に触れて出てきた、母親の言葉。
確かに、子どもを心から誉めてあげられるのは、その子の親しかいない。
一番認めて欲しい人に、「頑張ったね」って認められないのは、苦しいよ。
それは、自分も経験してるから。

でも、学力重視の親は、出来ない子どもにため息をつく。
いくら、思いやりがある子どもでも。
逆に、勉強さえ出来ればあとはどうでもいい という考えの親もいる。
まだいるんだね、そういう親って。

確かに、学力は大事。
でも、それだけじゃないでしょ?
『学力』が通用しなくなったとき・・・社会に出たときや家庭を持ったときに
そういう子どもだった人はは自己中心的な部分しか残らないかもよ?
だから、今、変な親がいるんじゃん。
自分の子どもを棚に上げて、批判ばっかりする親が。
ちょーどこの記事のような親とかね。
いや、この親がどういう親かなんて知らないで言ってるけどさ。


・・・なんて考えるのは、ちょっと神経質すぎるかねぇ。

by white-topaz | 2007-07-01 23:29 | 考えごと | Comments(8)

Commented by 神経質過ぎじゃないよ、たぶん at 2007-07-02 02:59 x
皆さん、教師の与えた罰に関心がいっていますね。まあ、そういう主旨の記事なんですが。私は、ゲイフォビア。同性愛者蔑視、排斥主義者の生徒に対して、教師がどこまで働きかけが出来るのかな・・・なんて考えてしまいました。
こういう子の親は、ほぼ内心では差別を悪いと思ってないですよ。トートツですが、在日朝鮮人差別の婆さんが、昔、幼かった母の近所に住んでたそうで、あまりの口汚さに近所で評判だったらしい。しかもその家の子どもの在日の子を視る目が、はたから見てスゴク気味が悪かったそうです。
同性愛に限らず、人を見下す子供をマトモな教師は黙ってスルーするわけにはいかないでしょうね。人間としてどうよ?って子供には、もれなく、ダメ親がついてくる・・・。
先生って大変だな

Commented by アステル at 2007-07-02 07:46 x
初めてお邪魔します。
自分も、大体同意見です。
なんか原因があり、それに対する罰として、行った行為に対し、
親は、子供から罰だけを聞き、しゃしゃり出てくる。
…そして、それに味を占めた、生徒は好き放題やり、学級崩壊。
そんな事例が多いように思えます。
それに対して、先生を守らず、切り捨てる文部省教育委員会、校長教頭。
学校の先生はあまりにも大変です。

子供は親の所有物じゃないんですよね。
人生に何が正しいなんてないです。
あるとするなら、自ら経験し、その上で自分自身が判断するものだと思います。

非行をする子供の多くは親の愛情を満足に受けてないという人もいます。
親は、叱咤したり、うっとうしかったりしても、やはり最後まで
自分の味方であってほしいと思います。
それだけで、どれだけ救われるか。

うちの子は出来る!!
うちの子に限ってそんな事はしない!!
そんなことを言う親は、ホント虫唾が走ります。

…初めてコメントさせていただいたのに、長文で申し訳ないです。
でも、記事に対し共感したので、つい熱く語ってしまいました。
すいません。
Commented by ニュースに影響受けすぎでは? at 2007-07-02 16:43 x
はじめまして。突然ですが、トラックバックから来ました。

日本では最近の風潮でダメ親を誇張したニュースばかり流れているので、こういうニュースがあれば安易に親が悪いと決め付けてしまいがちですが、それこそ「子供から罰だけを聞き、しゃしゃり出てくる」という、限られた情報を全てと思い込むダメ親そのものではないでしょうか。

この記事に限れば、white-topazさんのとは全く逆の立場で矛盾の無いストーリーを作る事だってできます。
何かと問題を起こしてきた教師の行動を見かねて、親が訴えた、というストーリーです。要するにどうとでも取れるような情報しか含まれていません。
にも関わらず、そこまで親を悪と決め付けてしまうのは、危険極まりないと思います。
Commented by white-topaz at 2007-07-02 18:21
最初のコメントの方

コメントありがとうございます。
立場によって記事の見方も変わるんだなぁ、と改めて思いました。

差別に限らず、「人を見下す」というのは結構あります。
例えば人間関係だったり(グループの中心にいる子とそうでない子とか)
学習面だったり(「そんなのも分からないの?」など)
体力的なものだったり(走るのが得意な子とそうでない子とか)
優劣ができたときに、少なからず見下す要素は出てくるのかな、と。

指導して良くなったとしても、根本的なところは変わらないかもしれません。
ふとした瞬間にそれが出てきてしまう、とか。
無意識のうちに出てきてしまう、というのが難しいところです。

先生だけではなくて親たちも大変だと思いますね。
そういう人を作らないようにするために、という部分では。
みんな理屈では分かっていると思うのですよ。
ただ、クセと同じように、なかなか抜けないものなので、時間はかかる
問題なんだな、と思います。
コメントの話のような意識的にやっているような人は除いて、ですが。
Commented by white-topaz at 2007-07-02 18:51
アステル さま

長文のコメント、ありがとうございました。 とても嬉しいです。

確かに、子どもは親の所有物ではありません。
意思だってあるし、幼いながらに考えて行動したりもする。
それを放任ではなく見守っていられるのが親として理想だなぁ・・・と思います。
アステルさんの考えに近いところがありますね。

勿論、こちらの考えを理解してくれる親がほとんどです。
しかし、少数ですが、こちらの意見に耳を傾けていただけない親もいます。

「うちの子は出来る!」なら、まだいいと思うんです。
子どもの可能性を信じてるようで。
でも、「うちの子に限って・・・」は子どもを信じすぎるところが
なぜそうなったのかが見えていない気がして、恐いです。

確かに、親には味方であってほしいです。
そこで見放されてしまったら、本当に孤立してしまうので。
だからと言って、何でもかんでも学校側にクレームつければ良いって
問題じゃないんですけどね。
「本質」を見極められる親がもっと増えたらいいなぁ・・・と思います。
自分も子ども(生徒)を過信していないかを自分自身に聞きながら
向きあおうと思います。
Commented by white-topaz at 2007-07-02 19:22
3つめのコメントの方

コメントありがとうございます。

立場によって、記事の読み方は違うと思います。
例えば、私のような職業の人間だったら、教師側に立って読んでしまうでしょう。
(だからと言って、このお仕置きが良いとは思ってはいませんが)
もし、保護者という立場で読んでいるのなら、訴えを起こした親の方に
気持ちが入るのかもしれません。
おそらく、後者の立場から私の記事を読んでくださったのではないか
と推測するのですが。

もちろん、全ての親が悪い、とは言っていません。
協力的な親の方が多いです。
それだけは言っておかなければなりません。

余談ですが、「ダメ親を誇張したニュースばかり流れている」について。
演技など大袈裟かもしれませんが、内容自体はそうでもないと思うのです。
(全てのニュースがそうではないか、と言われたら困るのですが)
実際、「義務教育なんだから、給食費を家庭で払うのはおかしい」
という話は聞いたことがあるので。

そういうニュースばかり流れているから、親が悪者扱いにされるという考えも
ご指摘の通り限られた情報を全てと思うのと似ていると思います。
Commented by せい at 2007-07-06 13:43 x
根本はコミュニケーション不足ですよね。話し合ったから解決されると言うものでもありませんが、親側も教師や学校側ももっと相手を知ったり、自分や状況を知ってもらう為に報告や質問をすべきだと感じました。またマスコミ等も状況把握が浅いまま、面白おかしく取り上げ流す姿勢も不愉快でなりません。私が教師なら親に報告し本人についてどう思うか親に聞きますし、親であれば、子供の話を聞いた上で教師に確認しますね。最近は親と学校間でトラブルが多く疎遠だったり、大袈裟にならないよう、かかわりを面倒がったりしますが、その相互の姿勢が様々な事件を起こしている原因の1つだと思います。表面的な付き合いだけで意見をかわさないから。逃げてちゃダメですよね。
Commented by white-topaz at 2007-07-06 19:58
せい さま

コメントありがとうございます。

コミュニケーション不足というのは、考えられると思います。
今の環境では大体学年でも教師10人に対して生徒150人という状況
なので、どんなに努力しても、コミュニケーション不足になりがちです。
それでもできるだけ一人一人に声をかけようとは思ってはいるんですが。

私が子どもの頃は、親と学校がもっと近かったような気もします。
しかし、今は家庭ごとに事情もあり、学校と疎遠になってしまうのも
(時代の流れで)仕方ないのかな・・・と思っているところもあります。

それでも、やっぱりせいさんの言う通り、逃げてちゃダメなんですよね。
肝に銘じて来週からの生活を送っていこうと思います。

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